暇なときにでも

日々起きた出来事やふと思いついたことを書きます。たまに本、映画、広告のことも。

しゃっくりカウント

しゃっくり。

 

それは100回連続でするとしぬと言われている病である。

 

息子「ひっく!」

 

父「母さん!今ので何回目だ!」

 

母「87回目です!」

 

父「あと23回しか残ってないぞ!」

 

先生「あと13回ですよ」

 

母「あなた落ちついて!」

 

父「先生!息子を助けてやって下さい!」

 

先生「そうは言われましても・・」

 

息子「ひっく!」

 

父「母さん!」

 

母「86回目です!」

 

先生「88回目ですよ」

 

父「何か方法はないんですか!」

 

先生「しゃっくりにはどんな薬も手術も通用しないんです。

 

本人の気力で抑え込む以外、我々にはどうしようも・・」

 

息子「ひっく!」

 

父「母さん!」

 

母「えっと・・えっと・・先生!」

 

先生「89回目です」

 

父「頑張れ!しゃっくりなんかに負けるな!」

 

母「頑張って!私たちがついてるから!」

 

息子「ひっく!ひっく!ひっく!」

 

父「あぁ!母さん!」

 

母「先生!」

 

先生「92回目です」

 

父「あと7回か・・」

 

先生「あと8回です」

 

息子「ひっ・・ひっく!」

 

父「先生今のは!」

 

先生「二回分のカウントで94回目ですかね」

 

母「えぇ!今のは一回分だったじゃないですか!!誤審ですよ!誤審で誤診ですよ!」

 

父「なに上手いこと言ってんだ!やめなさい!先生のカウントは絶対だ!」

 

先生「今のは手が出てたら三回分カウントするところでしたよ。気をつけてください」

 

残り6回。

 

息子「ひっく!」

 

父「くそぉ!」

 

残り5回。

 

息子「ひっく!」

 

母「もう見てらんない!」

 

残り4回。

 

息子「ひっく!ひっく!ひっく!」

 

父「まさかの・・」

 

母「三連続・・」

 

先生「残り1回となりましたね・・。

 

あとは息子さんがしゃっくりに打ち勝つことを祈りましょう」

 

カチッ。

 

カチッ。

 

カチッ。

 

父「神様・・」

 

母「仏様・・」

 

息子「ひっ・・ひっ・・」

 

先生「・・・」

 

息子に耳を傾ける先生。

 

息子「ひっ・・

 

父・母『先生!!おトイレ借りてもいいですかー!!』

 

・・く」

 

何も言わずに二人を睨みつける先生。

 

静かに目線を逸らす二人。

 

先生「負けましたよ、あなた方には。

 

今回はよく聞き取れませんでした。よってノーカンとしましょう」

 

父「ほんとですか!!」

 

母「よかった!!」

 

安心したのも束の間。

 

息子「ひっ・・

 

父(はっ!)

 

父『先生!!この部屋暑いですね!!のど渇きませんか!!』

 

・・く」

 

先生「ノーカン」

 

父(ほっ)

 

息子「ひっ・・

 

母(あっ!)

 

母『先生!!お疲れでしょう!!肩でもお揉みしましょうか!!』

 

・・く」

 

先生「ノーカン」

 

母(ふぅ)

 

「ひっ・・」『先生!!』「ノーカン」

 

「ひっ・・」『ノーカン』「先生!?」

 

「ノーカン」『ひっ・・?』「先生!?」

 

その後もこの攻防は五時間続いたという。