タイミングが重なるとき
※ホラー要素あり。
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『赤い部屋』
ある大学生が古ぼけたアパートに引っ越してきた。
部屋を見渡すと壁に中指が入りきる程度の穴が開いていた。
興味心から覗いてみると隣の部屋まで繋がっているようだった。
真っ赤な部屋だった。
それから何度か穴を覗いてみても真っ赤な部屋が見えるだけだった。
不思議に思い大家さんに尋ねてみた。
大学生「僕の隣の部屋って誰も住んでないんですか?」
大家さんは答えた。
「いいえ、女性が一人住んでますよ。
ただその女性は病気を患っていましてね。
目が真っ赤なんです。」
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っていう都市伝説みたいな話があるんですよ。
オチの解説をしておくと
大学生が穴から見ていたのは赤い部屋ではなく
隣の部屋に住んでる女性の赤い目だったんです。
つまりずっと隣の女性から覗かれていたというわけです。
そこがこの話のオチであり怖いところです。
しかしおれは気付いてしまいました。
考えようによってはさらに恐ろしい事が起きていたんじゃないかと。
この話は大学生の視点からしか内容が語られていませんが
赤い目の女性の視点からも考えてみてください。
もしも赤い目の女性も
“偶然、大学生と同じタイミングで”
壁の穴を覗いていたのだったとしたら。
赤い目の女性「お隣に引っ越してきたのはどんな人なのかな~。
気になるからちょっと覗いてみようかな!」
見えるのは黒い部屋。
「お隣さんは黒魔術に凝ってる人なのかな!」
って思いながらもまた何度か穴を覗いてみます。
“偶然、大学生と同じタイミングで”。
しかし見えるのはいつも黒い部屋だけ。
さすがに女性も不審に思い考えます。
「黒い部屋・・黒・・黒目・・目・・はっ!!」
そして大家さんに尋ねるまでもなく真実に辿り着きます。
「私の部屋めっちゃお隣さんから覗かれてるやぁぁぁぁん!!」
分かってもらえたでしょうか。
もし偶然覗いたタイミングが重なっていただけで
どちらも自分が覗かれていたと勘違いしてしまっていたのだとしたら。
これから先この二人は昼ドラみたいなドロドロした関係になって
最終的に山奥の別荘でどっちかが猟銃で撃たれますよ。
そんな“偶然タイミングが重なる”ことでとんでもない勘違いが生まれることが
実際にも起こりうるということを忘れないでください。
TUTAYAで好奇心からマニアックなDVDコーナーにいるところを
偶然後輩に見られてしまったら
それはもう取り返しがつかないことなんです。
↑経験者は語る。