世界一美味いオムライスの作り方【怒涛の調理編】
全ての準備は整いました。
みなさんの準備はよろしいですか。
刮目せよ、世界一美味いオムライスが誕生する、その瞬間を。
無駄にハードルを上げてみたところで。
前回の前置き編に続いて怒涛の調理編です。
まずは今回のために用意した特選素材を紹介します。
こちらは卵専門店『とよんちのたまご』というお店で買ってきました。
その名を“王卵”といいます。
この店に置いてある卵の中で一番いい卵を売ってくれと聞いたらこれを勧めてくれました。
割ってみたら黄身が赤かったです。
さながら不死鳥が纏う炎といったところでしょうか。
もう一回言います。
さながら不死鳥が纏う炎といったところでしょうか。
とよんちのたまごは武蔵小山駅から徒歩5分くらいの場所にあります。
10個入りパック400円とそこまで高くないのでよければお試しください。
ただ買う時間帯には気を付けてください。
6時~7時ぐらいに買って電車で帰ろうとしてしまうと。
もれなくサラリーマンの帰宅ラッシュに巻き込まれるんで。
おれは親鳥のような気持ちで必死に卵を守りました。
その詳細は“戦慄の卵死守編”にて。※書きません。
次は鶏肉専門店『信濃屋』の特選鶏モモ肉。
を買ってくる予定だったんですが。
こちらは諸事情により手に入れることができませんでした。
というのも営業時間が19時30分までとなっていたので19時前に買いに行ったら
何故か店を閉める段階に入っていました。
なんで30分早いのよぉぉぉぉ!!
と避けんでる人を見たという方がいればそれはたぶんおれです。
体力的にも交通費的にもまた来るのはきつかったので
代わりに近所のスーパーで買ってきました。
もう信濃屋さんには激おこぷんぷん丸ですよ。
絶対紹介なんてしません。
五反田駅のすぐ近くにあって、リーズナブルなお値段でありながら決して質は衰えず、生の物から焼き鳥や惣菜など数多くの種類の品物を取り揃えており、みなさんを満足させること間違いなしの最高の鶏肉専門店こと信濃屋さんなんて絶対紹介しません。
またいつか文句言いに行くついでにお買い物してやりますよ。
あとはてきとうな八百屋でてきとうな玉ねぎを買って食材の調達は完了しました。
ではお待ちかね、調理の方を始めていきます。
<用意するもの>
・卵
・鶏モモ肉
・玉ねぎ
・ご飯
・油
・バター
・塩コショウ
・ケチャップ
・トンカツソース
※すいません、普段料理は作らないので分量はてきとうです。
みなさんのフォースが導くがままの量を入れてください。
<手順>
①先に鶏モモ肉を炒めて、火が通ったら玉ねぎを投入。
玉ねぎは炒めれば炒めるほど甘くなって美味しくなります。
②塩コショウで味付けしてケチャップを投入。
ご飯より先に入れるのはケチャップの水分を飛ばすことでご飯がべちゃべちゃにならなくするためです。
※スペシャルアドバイザー後輩直伝の超絶重要テク。
③水分が飛んだらご飯を入れてひたすら混ぜてケチャップライスの完成です。
ご飯は釜から出して五分くらい放置しとくとよりべちゃべちゃしなくなります。
④油の代わりにバターを使って軽く溶いた卵のオムレツを作る。
⑤ケチャップライスの上でオムレツを割ってケチャップとトンカツソースを混ぜたソースをかければ“それなりに美味い”オムライスの完成です。
おかしな点に気付きましたか。
そう、実はまだこの時点では世界一美味いオムライスではないのです。
最後に前置き編にも出てきた“あるもの”を入れなければなりません。
ここまできたからにはお教えしましょう。
それは『愛』です。
これにはだいぶ悩まされました。
料理に愛を入れるとはどうゆうことなのかと。
料理に向かって、好きだ―!!と叫んでみたりもしましたが駄目でした。
その答えは以外な人物が知っていました。
おれ「料理に愛を入れるにはどうすればいいんですかね」
先輩「お前そんなことも知らないのか」
職場の先輩。
歩んできた人生の厚みが違うのか。
知ってるのが当然であるかのような口ぶりでした。
おれ「え、知ってるんですか!?」
先輩「それはな――――
こうして最後の関門であった愛の入れ方も分かりました。
では、せっかくなんでみなさんも一緒に愛を入れてみましょう。
今から掛け声とともにおれの言う通りの動作をしてください。
いいですか。
まずは手と手を合わせてハートを作ります。
そして大きな声でこう唱えます。
おいしくな~れ!!(ハートを右にずらす)
おいしくな~れ!!(ハートを左にずらす)
萌え!!(ハートを右に傾ける)
萌え!!(ハートを左に傾ける)
キュンッ!!!!!!!!(勢いよくハートを前に突き出す)
はい。
これでようやく世界一美味いオムライスが完成しました。
ちなみおれはこれをやってる自分の姿が窓ガラスに映ってるのを見て
すごく誰かに謝ってほしくなりました。
そんなわけでみなさんも
世界一美味いオムライスを作ってみてはいかがでしょうか。
味は今まで食べてきたオムライスの中で一番美味しかったです。
もしかしたらほんとうに世界一の味だったかもしれません。